脳梗塞の前兆である一過性脳虚血発作(TIA)とは?




一過性脳虚血発作(TIA)とは?

脳梗塞の前兆として、一過性脳虚血発作という症状が知られており、早期発見のポイントとなっています。

脳の血流が一時的に流れにくくなったり流れなくなり、神経脱落症状と呼ばれる発作が起きるのが特徴です。

これらは警告発作にあたるもので、脳梗塞の前兆とされます

一過性脳虚血発作は一時的に発生することが多く、何かと放置してしまいがちですが、脳の血管に詰まりが生じ始めているので要注意です。

症状は継続的に現れることも少なくないですが、5分から10分程度で収まるケースが大半で、長くても1時間位で消失する場合が殆どです

再び血管が詰まってしまえば、更に状況が悪化する恐れがありますから、早めに医療機関で受診してみてもらう必要があります。

 

一過性脳虚血発作の症状と原因

一過性脳虚血発作の主な症状は、口に出そうとする言葉が上手く言えなかったり、舌がもつれて違和感を覚えるなどです。

また、足の片側だけがしびれるのも特徴で、これらの症状に思い当たる場合は脳梗塞の前触れが疑われます。

原因には塞栓性と血行力学性や心原性塞栓性があり、どれも血管や血流に関係しています。

塞栓性は太めの動脈に発生しやすく、いわゆる血栓の一部が剥がれ落ちて血流に乗り、末梢血管で詰まってしまうタイプです。

一方の血行力学性は脳の主幹動脈に狭窄や閉塞があって、一時的な血圧の低下が発生すると血流量が減って症状が現れます。

心原性塞栓性は心房細動や弁膜症などが原因で、心臓内で生じた血栓が脳血管で詰まります。

一過性脳虚血発作後の脳卒中を発症する割合

一過性脳虚血発作を経験した後の脳卒中発症率は、3ヶ月以内という期間において10%から15%です

しかも、半数は発作から2日以内に脳卒中を発症しているので、これまで考えられていたよりも早く症状が発展することが分かっています。

 

脳梗塞を発症した症例の調査では、脳梗塞症例の23%にTIAが先行し、そのうちの17%が脳梗塞発症と同じ日、9%が前日、43%が1週間以内という結果であった。

「引用元:講義録 神経学 編集:鈴木則宏、荒木信夫 メジカルビュー社」

 

その為、日本脳卒中学会などではガイドラインを設け、一過性脳虚血が疑われる時は速やかな予防的治療を推奨しています。

短時間にこの発作を繰り返している場合は脳梗塞の危険が迫っていることが考えられるため、早めに医療機関を受診しましょう。

一過性脳虚血発作の予防と対策

一過性脳虚血の発作が発生した時は、抗凝固薬の投与などで脳梗塞を予防するのが一般的です。

逆に一過性脳虚血発作自体は、リスクを高めるとされる原因を回避するのが、将来を考えた予防策として有効です。

主要な要因は高血圧と脂質異常症に糖尿病や、喫煙由来の動脈硬化や不整脈となっています

高血圧は特にリスクの高い因子なので、血圧を上げすぎないように心掛けることが大切です。

脂質異常症は高脂血症と呼ばれていたもので、食事の見直しと運動習慣が予防に役立ちます。

血圧と共に高血糖も血管を傷付けてしまいますから、糖質を控えて血糖値をコントロールしたり、急激な上昇や変動を避けることが有効打となります。

 

 





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