高血圧の予防のためにカリウムを積極的に摂ろう



なぜカリウムが高血圧に効くのか?

人間の血圧を左右しているのは交感神経や副交感神経などの自律神経の働きがポイントになっていますが、これと同じくらいに重要なのは電解質バランスにあります。

具体的にはナトリウムとカリウムのバランスが重要と言えます。

ナトリウムは細胞の浸透圧を上昇させて、水分を排出させる働きをもっています。

ナトリウムが過剰な状態では人体内部で本来は細胞内部にとどまっているべき水分があふれ出すことになり、

心臓がポンプ機能を発揮して十分な血液循環を確保するには、余計に圧力をかける必要があります。

その結果ナトリウムが過剰な状態では血圧が上昇することとになります。

これに対してカリウムはナトリウムを排出する働きを持っているので結果的に血圧が下がることになる訳です。

1日にどのくらいのカリウムを摂取すれば良いのか

日本人は伝統的に漬物や煮物や干物などナトリウムを多く含む食品を多く摂取する食文化が根付いてきました。

その結果世界でも有数のナトリウム摂取大国になっており、現に塩分摂取との関連が疑われる胃がんの患者数の多さや、

ナトリウム過剰摂取に起因する高血圧患者の多さには疫学的に顕著な傾向が見られています。

このような日本人ならではの食習慣には塩分の過剰摂取の問題があることはかねてから指摘されていたところです。

血管の健康を保ち、体内の余分なナトリウム成分を排出するために、WHO(世界保健機関)はカリウムの1日あたりの摂取量は3.5グラムとされています。

ちなみに日本人の1日当たりのカリウム摂取量は平均して2グラム程度と推測されています。

カリウムを多く含む食材はなにか

日本の伝統的な食文化を前提にするとナトリウムを含む食品の摂取を減らす一方で、

カリウムを多く含む食材を積極的に摂取するべきなのは明白といえます。

それではどのような食品を心がければカリウムの摂取量を増やすことが出来るのでしょうか

多く含まれている食材としては海藻類がダントツでカリウムを含有しています。

食品名

100gあたりのカリウム含有量

乾燥昆布

5300㎎

乾燥わかめ

5200㎎

とろろ昆布

4800㎎

乾燥ひじき

4400㎎

あおさ

3200㎎

味付け海苔

2700㎎

 

海藻類以外で多く含んでいるもの

食品名

100gあたりのカリウム含有量

干しシイタケ

2100㎎

だいず

1900㎎

きな粉

1900㎎

煮干し

1200㎎

するめ

1100㎎

きくらげ

1000㎎

となっています。

これらからわかるように干物に多く含まれていることがわかります。

普段の食事で食べやすいものとしては昆布やわかめ、とろろ昆布など汁物にいれると食べやすいのではないでしょうか。





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