コレステロールが高い人は血液がドロドロ?
人体は生まれつき怪我などにより肌に傷が生じ出血した際、自らが速やかに止血できるようにメカニズムが備わっています。
具体的には傷によって血管に傷が生じ出血した際、常に血中に存在し続けている
血小板が問題が生じた部位に集まり凝縮することにより血栓を生み出し止血するというメカニズムです。
本来であれば怪我を負い出血した時にのみ血小板が集まり血栓が生み出されますが、
高脂血症を発症しているとたとえ傷を負っていなくても人体の血管の中において傷を負った時と同様に血栓が生じてしまいます。
怪我を負った際には血栓が生み出される事によって出血量を抑える事に繋げられますが、
無傷の時に同様の状態になってしまうと血液の流れが阻害され血液がドロドロになります。
悪玉(LDL)コレステロールが脳梗塞のリスクを高める
コレステロールはそれ自体が人体に悪影響を及ぼすものという認識が持たれる事例が稀有ではないですが、
実際にはコレステロール自体は悪影響を及ぼすものではない上に人体を維持するためには必要不可欠なものです。
コレステロールの中で人体に悪影響を生じさせるのがLDLとも呼ばれる悪玉コレステロールであり、
悪玉(LDL)コレステロールとは肝臓を起点として全身の隅々に存在している細胞に向けコレステロールを運びます。
一方、HDLとも呼ばれる善玉コレステロールもあり善玉(HDL)コレステロールとは
LDLとは反対に全身の隅々に存在している血管の血管壁から不要なコレステロールを集め肝臓に向けて運びます。
HDLの働きにより動脈硬化の予防に繋がるため善玉と呼ばれていますが、
LDLが再度肝臓から各細胞に戻してしまうためLDLは悪玉と呼ばれています。
悪玉コレステロールと活性酸素によって動脈硬化はさらに悪化
年齢が高まるほど自然に動脈硬化が進行する上に体内にて
悪玉コレステロールの割合が多いと血液の粘度が高まり、血栓の生成も相まってますます動脈硬化が進行します。
つまり、動脈硬化は全ての人が年齢が高まるほどに生じる現象という事になりますが、
悪玉コレステロール値が高い方は輪をかけて重度な症状に見舞われます。
加えて、悪玉コレステロールは体内に発生する活性酸素による影響を受けてしまう特性があり、
悪玉コレステロールが活性酸素による影響を受けると動脈硬化はより一層悪化してしまいます。
活性酸素も動脈硬化と同様に年齢が高くなるほど自然に体内に発生しやすくなりますが、
ストレスを感じる生活をしていたり疲労が蓄積していると発生量が多くなり、さらに悪玉コレステロールの兼ね合いにより問題が深刻化します。