意識不明になる脳梗塞
心原性脳梗塞とは、心臓や頚動脈などの太い血管で出来た血栓が血液の流れに乗って脳に運ばれて脳の血管を詰まらせてしまう病気の一種です。
これは太い血管を詰まらせてしまうので重症化しやすいです。
正常な心臓には血栓が出来ることはありませんが、心臓の機能に何らかの異常があれば
血流が乱れて血栓が出来やすい状態となり、心原性脳梗塞が原因で意識不明となったり生命の危機を迎えるケースも少なくありません。
脳梗塞には言いたいことが言えなくなる、舌がもつれる、片方の手足がしびれるなどの前触れがある場合があります。
この時点で症状が軽いと放置してしまいがちですが、再び同じような症状が起きた場合には
深刻な脳梗塞である可能性もあるため、少しでも当てはまる症状があった場合には早めに医療機関に相談することが大切です。
なぜ脳梗塞で意識不明になるのか
脳梗塞で意識不明になる主な原因は、脳浮腫による圧迫があります。
脳浮腫とは、脳実質内に異常な水分貯留が生じることで脳容積が増大した状態になるもので、
脳組織圧と頭蓋内圧が上昇して周辺組織が圧迫され脳血流低下による脳低酸素状態になり意識不明になるだけではななく、さらなる圧迫を招いてしまいます。
この状態が長く続くと最悪の場合は脳ヘルニアとなり、生命の危機に瀕する場合もあります。
治療には一般的には高張液療法が行われますが、緊急時には頭蓋骨の一部を切除して圧力を逃がす場合もあります。
意識が回復するまでにかかる期間と余命
脳浮腫は2週間ほどでおさまるケースが多く、その頃には徐々に意識が回復します。
心原性脳梗塞の余命は、大量出血が伴うなど深刻な場合はすぐに死亡する可能性がある一方で、
早期に適切な治療が行われて症状が安定している場合でも脳梗塞の発症から3週間程度は再発の可能性もあり、
この数字から重症だった場合は最短で3週間程度であると言えます。
また、元々不整脈がある方、脳の血管に狭窄や閉塞のある方をはじめ高血圧や糖尿病、糖質異常症などの疾患があれば、それらの再発の可能性がより高くなります。