歩いていて麻痺の足を振り出して、麻痺の足に体重を乗せたときによく膝を突っ張らせてしまう方は多くいると思います。
それは多くの理由として、麻痺の足に体重をかけると「膝折れ」してしまうため、
「頑張って膝を伸ばそう!踏ん張ろう!」としていることが考えられます。
それで歩けるのでいいと言えばいいのですが、やはり非効率ですし、疲れてしまいます。見た目も少し不格好にもなるでしょう。
そこで今回は、足を突っ張らせずに歩くコツを解説していきます。
膝を突っ張らせて(ロッキング)しまう原因は体重のかけかた!?
1.麻痺の足ではどのように支えているか
足を突っ張らせているときは足の裏ではどこで支えていますか?
麻痺の足(右足)を一歩前に出して、その足に体重をかけていきますが、みなさんは足の裏のどのあたりで体重を支えていますか?
踵ですか?
全体?
つま先?
足を突っ張ってしまう方は踵で押していたり、つま先で踏ん張っている場合もどちらもあります。
踏ん張って突っ張らしてる人ではなかなか足の裏全体に体重がのっているよという人は少ないです。
ではどのように足の裏に体重をかけると膝は突っ張らないのでしょう?
2.正しい足の裏の感覚は?
体重をかけたときの正しい足の裏を知るために、いい方の足(左足)で体重を支えているときはどうなのかを感じとる必要があります。
いい方の足を一歩前に出しましょう。
麻痺の足を振り出す動きをしてみます。
このとき足の裏の感覚はどうでしょうか?
麻痺の足(右足)を振り出す直前は、いい方の足(左足)の踵に荷重がかかっています。
そしていざ麻痺の足が持ち上がった時には、いい方の足の真ん中(全体)に、つまり踵にもつま先にも真ん中にも均等に荷重がのっています。
最後に麻痺の足が振り出されて足をついたときには、いい方の足のつま先側に荷重がのっているはずです。
つまり踵からつま先に荷重が移動していくことになります。
これが正しい体重の乗り方になります。
3.麻痺の足裏でも感じ取ります
麻痺の足(右足)を一歩前に出した姿勢から始めます。
いい方の足の裏で感じ取ったのと同じように、踵からつま先に荷重が抜けていくことを意識しましょう。
ここで一つ注意点!!
踵から急につま先に体重が移動するわけではないということです。
この急な体重移動は動きも速くなり、足を踏ん張って突っ張らせてしまう原因になります。
足の裏の真ん中の部分を感じることがとても重要です。
・踵つま先ではなく
・踵真ん中を経由つま先
です!!
踵を確認できたら足の真ん中、最後につま先の順番をゆっくり確認していってください。
この順番を意識していただくと足の裏がずっしり床につく感じが増えてくれます。
そうすると安定感も出てきてくれますので、また麻痺の足に体重がのせやすくなってくるでしょう。
最後にもう一個注意点!!
歩くときの足の裏の体重移動は踵から真ん中、つま先と説明しました。
しかし、この体重のかけ方を間違うと、誤った歩き方を身につけてしまいます。
特に間違えやすいポイントとしては、足の裏の真ん中からつま先に体重を移すときです。
つま先側に体重をのせるということを、身体を前に倒してつま先に体重をかけてしまうやり方をしてしまう人が多いです。
そこで、どうやってつま先側に体重を移すかというと、
極端にいうとおへそが前方に引っ張られて、おへそが身体のなかで先頭になるようにすることです。
けっして背中を反らせておへそを突き出すわけではないことにまた注意が必要です!!
お腹を突き出すわけではないけど、おへそが前方から誰かに引っ張られるようにすると、背中を曲げずに良い姿勢のまま体重をつま先にのせれるようになります。