今回はテニスボールを使って、麻痺の手を柔らかく、使いやすく、感覚もわかりやすくなるような
自主トレーニングを紹介していきます。
テニスボールを使った麻痺の手の自主トレ
麻痺の手は曲がってしまって指が開きずらい方は、
いきなりボールを握らせていくのは手の痛みにもつながることもあるので、
まずは手のマッサージやこのブログでも紹介している手の自主トレを行ってから、
少し指が開きやすくなってからこの自主トレを行うのが良いでしょう。
ボールを握っていく
麻痺の手でボールを握ると多くの人は指と指の間に隙間がなく握ってしまっていると思います。
この状態では、いい方の手でボールを軽く引っ張っただけですぐに抜けてしまいます。
すぐに物が抜け落ちてしまうと安心感がないので、これをしっかり抜けにくい機能的な手を目指していきます。
いい方の手を使っていいので、
指一本一本をしっかり開いて伸ばしていきます。
まず親指からしっかり外側に開いていきましょう。
またこのときに指の第1関節や第2関節が曲がってボールに指先が食い込まないように、指の関節も伸ばしてあげて指の根元から指先までの皮膚が全体的にボールにつくように指をのばしていきます。
これを指5本ともしっかり開いて伸ばしていきます。
こうするとボールを包み込んでいるような手の形になると思います。
あとは指だけではなく、手の平もボールに密着できるようにもします。
このように握れると、いい方の手でボールを引っ張っても、最初の指の間が開いていない握り方よりも抜けずらくなっていると思います。
握ったら手を開いてボールを落とす
握ったら、その次は手を開いてボールを落としていきます。
なかなか最初は麻痺の手の力だけでは手を開いて落とすことは難しい人もいるかもしれません。
その場合は開こうという意識は持ったまま、いい方の手を使って指を伸ばしてボールを落とします。
自分の力で開ける場合は、ゆっくりでいいので自分の力で手を開いてボールを落としましょう。
そしてまた麻痺の手にボールを握らせていきます。
握るときも、まずは手を開いてからではないとボールを握れません。
ここでもしっかり手を開く・指を意識して開きましょう。
握り方はまた、説明したように指の間はしっかり開いて、指の関節も伸ばして包み込むような手で握ることに注意しましょう。
これを繰り返していきます。
ボールを使った麻痺の手の自主トレの目的・効果
硬いから、自分の力では手が開かないからといって、マッサージだけしかしないのではなくて、
マッサージもやりつつこのようなボールを使った自主トレをすることによって、
・ボールの材質によって感覚が入ったり
・指が伸ばされる感覚が入ったり、
・筋がストレッチされたり
という情報を脳のなかにインプットしていきます。
なにもしないで握らさったまんまの手だと、感覚も入らないし、筋肉も硬くなってしまいます。
体の使っていなかったり、感覚が入っていない部位があると、脳のなかのその部位を司っている領域の活動が休みすぎてしまい、いざ使いたいときに使いずらくなります。
しかし、これだけやるのも飽きてしまいますよね。
他の自主トレも紹介していますので、その日の気分に合わせて選びながらやってみてください。